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鶏のオスメスの見分け方

まれに「ヒヨコのオスメスの見分け方を教えて下さい」と尋ねられる事があります。
沢山の鶏を飼っているので判るはずと思われるようです。

ですが、大変恐縮なのですが答えは「残念ながら判りません」となります。

鶏種によってはヒヨコの時からオスメスで「羽の色」が異なったり(カラー鑑別法)、ヒヨコの羽毛の伸びの早い遅いの性質を利用して鑑別(羽毛鑑別法)する方法もあるようですが、一般には、ヒヨコの肛門を開いて生殖突起を調べる事で鑑別するようです。

しかし、そのための「初生雛鑑別師」という国家資格が存在するほど、生まれたばかりのヒナの雌雄の見分けは、とても難しい専門の高等技能なのです。


生まれたばかりの烏骨鶏のヒヨコ

ですので、大変残念ながら当農園でも生まれてから1~2ヶ月位のヒヨコのオスメスは全く判りません。
一般には、2ヶ月目になりますと、「トサカが大きくなり始めた」とか「尾羽が伸び始めた」とか「威嚇やケンカを始めた」などを理由に、オスであると断定しようとする方がいらっしゃいますが、2ヶ月目位のヒナではまだまだ「ダマシ」があり得ます。

つまり「オスだと思ったら実はメスだった」「メスに見えたがその後にオスと判明した」というケースです。
メスでも個体差によっては妙にトサカや尾羽の大きい鶏がいますし、この頃のメスはオスと同じように威嚇やケンカをします。

ですので、もしオスやメスを指定して鶏を譲渡したりされたりする場合、2ヶ月位までのヒナの場合はかなり要注意です。
実際にメスのはずが大きくなったらオスだったというケース(その逆も)は時折耳にします。


ウコッケイのひよこ

むしろ2ヶ月目位ですと、外見よりも「エサの食べ方」で判断する方が良く当たります。
エサを持って行くと真っ先に争って駆け寄って来て、エサを奪い合って猛然とものすごい勢いで食べる鶏は大抵「オス」である事が多いです。
おそらく他の鶏よりも少しでも多く食べて、少しでも早く体を大きくして、いち早く自分が「ボスの座」に着きたいという強い競争本能が働いているのでしょう。

実際、一旦ボスの座に着けばエサを独占でき、さらに磐石にボスの座を維持し続けることが出来ますので、ヒヨコの時に、他の鶏より少しでも多くエサを食べて「一番早く体を大きくすること」がとても肝心であると良く判っているのでしょう。

逆にこの頃のメスは実にのんびりとしていて、エサの奪い合いには参加しようとせず遠巻きにしてエサ箱が空くのを待っている感じの鶏が多いです。


うこっけいのヒヨコ

ちなみに、生まれて数日のヒヨコで、なぜかほとんどエサを食べないヒヨコが出る時があります。
または他のヒヨコの数分の一以下の量を細々と食べる程度で明らかに体が小さかったり脚がヨロヨロしているヒヨコです。
あくまで当農園の場合ですが、そういうエサの食いが悪いヒヨコも大抵が「メス」でした。

こういうヒナを前にして「そのうちお腹が空けば自然と食べるはず」と考えるのは大間違いで、非常に危険です。
また、一羽だけ他の小屋に隔離しても無駄で、やはり食べないだけです。
そのままでは衰弱して死んでしまったり、成長しても体が小さいままで他の鶏のイジメの標的になったりしてしまいます。

そういう弱いヒナは、他のモリモリ食べている元気なヒナのクチバシの横にくっついて残ったエサ粒を、なぜかチョコチョコついばんで食べたりしています。
どうやら野鳥のように親鳥から「口移しのエサの世話」をされないと食べられない習性が隔世遺伝的に出てしまっているヒナのような気がします。
実際、烏骨鶏のような孵化本能が強く残っている鶏では考えられなくはないと思います。

また、そういう育ちの悪い弱いヒナに限って「非常に偏食」傾向が強く、たまに食べているように見えても、甘いエサや柔らかいエサばかりを選んで食べたりしています。その結果、ますます成長が遅く、骨格が弱くなります。

ですので、万一エサの食いが悪いヒナがいたら、スポイトに豆腐やヨーグルト等の流動食を詰めてヒヨコの口に流し込み、強制的にエサを食べさせるようにしています。
強制給餌の最初は、ヒナがすごく暴れたり、悲痛に泣き叫んだりして、かなり嫌がりますが、この初期ヒナの時に心を鬼にしてしっかり食べさせないとその後に十分に成長できなくなり、死んでしまったり、もし育っても体の弱い鶏や小さい鶏になり、脚が曲がったり群れに入れなかったりして、鶏にとってはかなり不幸なことなのです。

甘やかしと愛情とはまったくの別物ですので、ヒナが嫌がってもしっかり強制して食べさせるべきです。
ただし、食べ物が間違って気管に入らないよう注意が必要です。
鶏の気管は、舌の「付け根」付近にありますので、エサは出来る限り喉の奥の方へ流し込みます。
あまり喉の浅い位置にエサを流し込むと気管が詰まり窒息して死んでしまいますので「要注意」です。

また、手で強く押さえ付けるとストレスで死んでしまう可能性もありますので、柔らかなタオルなどでヒヨコをグルリと優しく巻いて包んで、羽を広げられないようにし、できれば誰かに鶏をかかえてもらい、二人がかりでやると良いと思います。

実際、そのうち慣れてきて、一ヶ月くらい強制給餌を続けると他のヒナと同じように食べられるようになる事が多いです。

当ファームでは、下記のスドー社製のフードポンプを使っています。
この製品は、先端が柔らかくて鶏の喉を傷付けにくく、すごく良い品です。
http://www.birdmore-ec.com/SHOP/9990934.html

中身は、絹こし豆腐やヨーグルトをよく混ぜて塊りをつぶし、そのままでは粘度が高すぎて喉に詰まるおそれがありますので、少し水で薄めてユルユルにします。
また、冷たいまま鶏にあげると、下痢をしたり体温を低下させたりして危険ですので、電子レンジで「ほんのり」する程度に温めてからフードポンプに充填し、少しずつ鶏の喉の奥に流し込みます。

また、あまり長くポンプを入れていると呼吸ができませんので、4~5秒入れたら、一度抜いて少し休み、何回かに分けて一定量を食べさせます。

すべてのヒナを同一の大きさに揃えながら育てる事こそが「プロの技」であり、発育の悪い小さい鶏を一羽も出さないことが放し飼いの養鶏を営む上での非常に大切なポイントなのです。


生後二日で何とも凛々しい顔立ちのヒナ

さて、3ヶ月を過ぎると、そろそろメスは体の大きさの発育スピードが鈍化しますが、逆にオスはこの頃から一気にスピードアップして更にどんどん大きくなり、メスより大体2回りは大きくなります。
この頃になれば、鶏を見慣れている方であれば、かなりの確率でオスかメスかを正確に判別できるようになります。
特にトサカの大きな鶏種(チャボなど)の場合は、この頃にはトサカの大きさでほぼ正確な判別が可能です。

さらに4ヶ月頃になりますと、体の大きさだけでなく、オスは肩幅がグッと広くなり、全体にガッシリと筋肉質になります。そして足指や爪も大きくなり、トサカも明らかに肥大し、顔付きも険しく鋭い感じになります。
またオス同士で盛んにケンカをするようになり、群れの中での順位付けが始まります。

オスに比べると、メスは小柄な上に全体が丸く、体が柔らかく、足や指もこじんまりとしています。顔付きも和やかで可愛い感じです。
この頃にはオスメスの体格差や特徴が非常に顕著になりますので、トサカの小さな鶏種でも素人の方でもかなり正確にオスメスが鑑別できるようになります。


当養鶏ファームの主役達

さらに5~6ヶ月頃になりますと、いよいよオスは「ゴケコッォ~~」と慣れない雄叫びを上げるようになり、メスは卵を産むようになります。ここで完全にオスかメスかが「確定」します。

そしてこの少し前頃から、オスはあまりエサを食べなくなりメスにエサをあげるようになります。逆にメスは今までよりずっと貪欲にエサを食べるようになります。卵を産むために大量のエサを食べなければならないからです。

なお、成鶏になると、オスの場合は自尊心や自立心のようなものが芽生えて、あまり人になつかなくなります。むしろ自分の縄張り(テリトリー)に侵入してくる相手として敵視し始めることもあります。
逆にメスは「エサ」をくれる相手として人間の後を追うようになり、今まで以上にとても良く人になつきます。

ですので・・・・もしニワトリを譲渡して頂くような事がある場合は、この「5~6ヶ月頃」の鶏を譲って頂くのが一番だと思います。
その理由としてオスメスの間違いの心配が一切ないと言う事もありますが、なにより鶏の寿命は一般に10~15年位と言われていますが、メスが盛んに卵を産むのはおおむね2~3歳位までだからです。
その後は産卵率は下降して行き、歳を取ったメスは卵を産まなくなります。
ですので、卵を産ませるのが目的の場合は生後5~6ヶ月位の若いメスを入手する事が鉄則です。

これはオスも同様で、オスは大体5ヶ月目頃から交尾を始めますが、特に盛んなのは最初の1年位のみで、生後2年を過ぎる頃から回数はぐっと減ってしまいます。
ですので有精卵や繁殖が目的でオスを飼う場合は、やはり生後5~6ヶ月位の若いオスを入手するのが良いです。

ところで、群れの中のどのオスがボスになるかですが、これは少なくとも1年位は様子を見てみないと判りません。
半年目位で最初のボスが決まったりしても、その後に体格や能力面で他のオスに抜かれてしまい、途中からたびたび下克上があったりします。
また必ずしも「体の大きなオス=ボス」ではありませんし、「強いオス=良いオス」とも限りません。
体は小さくてもケンカが非常に強いオスはいますし、大きくても臆病なオスもいます。
またケンカは強くても賢くないオスは群れを統率できず、良いボスには成れません。


烏骨鶏の優秀なオス

賢いオスは

(1)絶対に人間をつっつかない(自分達の飼い主である事を良く判っている)
(2)メスの一羽一羽を常に非常に良く見ていて実に細かく世話をする(エサや交尾が平等)
(3)仲間のいじめや無秩序な行動に対して叱る(群れの秩序や規律を常に見張っている)
(4)外敵に対する警戒を怠らない(カラスの飛来や犬の声に真っ先に反応して警戒音を発する)

などなど・・・その賢さをたびたび見せ付けられ、実に感心させられる事が多いです。
頭のいいオスの場合、少なくとも「人間の3歳児位」並みの知能は充分にあるように思えてなりません。

実際、朝、鶏舎から鶏を外へ出す際に、普通のオスは我先にと外へ出て行きますが、賢いオスはすべてのメスが出たがどうか毎回良くチェックしていて、なかなか出ないメスや遅れて出たメスを叱ったりしています。
広場でも地面を掘ってミミズ等を探し出しメスに甲斐甲斐しく与えるのはもちろん、自分から見えない物陰でメスの悲鳴が聞こえたりするとすかさず走って行って何が起きたのか様子を見に行きます。
また、すべてのメスが有精卵を産むように常に驚くほど均等に交尾していますし、メス同士のケンカやイジメなどがあればすかさず割って入って仲裁しています。

逆に頭の悪いオスは、周囲にまったく無関心で常に自分の事しか考えておらず、「群れの営み」に役立つような事を何一つしようとしません。エサも交尾も無計画、しかも外敵の危険が迫るとメスを放って自分だけ真っ先に逃げてしまいます。
こう言うオスは群れの順位もかなり下の方です。


太陽の下で放し飼い!

ちなみに群れの中でのオスの順位ですが、一番よく顕著に判るのは「夜に鶏が寝る時」なのです。
オスのランキングは寝る時に止まる「止まり木の高さ」で判るのです。
ボスは必ず一番高い止まり木で寝ます。そしてサブボスクラスがその次に高い止まり木で寝て、他の順位の低いオスはさらに下の低い止まり木で寝ています。

これはなぜかと言いますと、睡眠中は完全に無防備になってしまいますので、鶏は少しでも高い止まり木で寝ようとします。止まり木が高くなるほど外敵に襲われにくく安全だからです。
ですので上になるほど競争が激しく、真の実力者でないと一番上の止まり木は確保できないのです。

メスも同様で、実力者のメスほど高い止まり木のボスの近くで寝ています。
一番高い止まり木のボスの隣の位置は、メスにとって最も安全な「特等席」だからです。ですので、一番上でボスの隣で寝ているメスは「メスのリーダー」である事が多いです。

もし自分より地位の低い鶏が上の場所にいるとしつこく突っついて落としてしまい、その場所で自分が寝ます。
実際に、驚く事にほとんどの鶏は毎晩ほぼ同じ場所で寝ています。

鶏はピラミッド型の秩序ある社会生活を営む生き物なのです。


放し飼いの烏骨鶏

そのような鶏の持つ「社会性」を考えますと、
個人で鶏を愛玩やペットとして飼うなら、数羽程度までが良いでしょう。

鶏は4~6羽程度なら人間に関心を持ち、とても良く人に馴れますが、
もし数十羽以上の多数にもなりますと、人の立ち入れない「鶏の社会」が出来上がってしまう感じがあり、あまり飼い主に関心を示さなくなり、やや人に馴れにくくなるように思います。



 
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